2009-01-01から1年間の記事一覧

ベンジャミンバトン

昔読んだSF短編小説で、もうタイトルも作者も忘れてしまったが、時間を逆戻りで生きている女(一日一日の時間だけは順番通り)と、普通に生きている男の恋愛話というのがあって、これがすごく好きで何回も読み直した覚えがある。このお話のいたく切ないのは…

ハッシュ!ハッシュ!

先日縁あってとある友人のゲイが恋人と暮らす「愛の巣」にお邪魔しました。おしゃれで可愛いらしい素敵な部屋でした。お断りしますが僕はゲイではありません。どうして彼らはゲイになったのかということや、性同一性障害とは全く異なる地平にいるということ…

我が至上の愛 〜アストレとセラドン〜

エリックロメール86歳(or87歳?)当時に撮った、「最後の作品」という触れ込みの映画。2006年。以下ネタバレ注意。 アストレとセラドンのお話は有名なものであるらしい。17世紀にオノレ・デュルフェによって書かれたこの原作を僕は当然のごとく読んだことはな…

野田地図 第14回公演 パイパー

野田地図第14回公演パイパー観てきました。実はここ数年毎年野田地図を観に行っています。お芝居のことはよくわかりませんが、野田地図はいつも着想の多さ、言葉遊びの多さに圧倒させて煙にまいてしまうストーリー展開が醍醐味だと思っております。これだけ…

団地萌え

その病院は東京の北の端の、「団地」の中にあったのだ。私、実はドキドキ「団地」初体験である。 病院にはもっぱら「団地妻」たちが、仕事に出かけた旦那さんには言えない悩みを抱えてやってくる・・なんてドキドキしていたら、高齢者ばかりであった。70年代…

チェチェンへ アレクサンドラの旅

観ようか観まいか散々迷ったあげくに観た、観てしまったソクーロフ『チェチェンへ アレクサンドラの旅』。「太陽」以来の。ユーロスペース。 独語の応酬、いまひとつぴんとこない翻訳、どこまでも続く黄昏、歪曲した画面、すべてがいつも通りのソクーロフで…

あけまして

偶然にも幸福なローテイトのおかげで1月5日から仕事始めとなりました。温室育ちの研修医(あと三ヶ月)の末期です。 みなさま本年もよろしくお願いいたします。1月は精神科から変わりまして地域医療(必修)でございます。都営三田腺という、とても東京の…