借りぐらしのアリエッティ

eupketcha2010-09-26


筆不精きわまれりでもう二度と更新されないかと思っていた全国数名の読者様、どうもご無沙汰でした。部屋に新しい椅子を買ったおかげで、家でパソコンに向かう時間が増え、ようやく筆を執る気になりました。しかし、こうもものを書いていないとものの書き方を忘れるものですね。え、何、もともとお前はものの書き方など心得ていないって?これは失礼いたしました。全くその通りにございます。

以下、ネタバレ注意。

借りぐらしのアリエッティ見てきました。何かもうちょっと月並みな言葉しか出てこないけど癒されました。小作品と書かれていたりもするようだけど、僕にとっては十分に壮大な映画でした。精緻で可愛い小人の世界観、ややデフォルメ的な動物たちの動き、小人から人間の世界を見るカメラワークの素晴らしさ、種が絶滅しようとも絶望せずに生きていく少女の強さ(→翔とアリエッティの一瞬の会話で種とは何か、あるいはエコロジーといった重苦しく深いテーマを瞬間最大風速的に掘り下げています。そしてくどくど引っ張ることはなく、全て少女の強さによって解決されるという展開になっています。これは本当に宮崎的映画だと思うな。)、映画全体のどのピースをとっても素晴らしいと思いました。これはひょっとすると、宮崎ファンとしては本当に待望の、もう絶対現れないのではないかとも考えられていた、「後継者」の登場ではないかと、まさに歴史的瞬間を目撃しているんじゃないかと、まるでブッダ誕生をさとったバラモンのような気持ちで、って大げさですが、そんな感じで劇場をあとにしました。ああ、よかったなと。これでファンは安泰だなと。

Cutの宮崎駿インタビューも読んでみましたが、少し内容書くとまずいですか?大丈夫ですか?インタビュアーの渋谷陽一も同じような感想を直接的に宮崎さんにぶつけてて、宮崎さんが何かそういうプレッシャーは米林監督に悪いみたいなことを言っていて何か、まあ何というか、うまく言えないけど面白いです。こちらの雑誌も是非読んでみて下さい。これによるとジブリではもう一人新人を世に出す計画があるみたいです。楽しみです。