ウォーク・ザ・ライン 君につづく道

ウォーク・ザ・ライン 君につづく道 特別編 [DVD]

やはり東京にいるはずはなかった三日間のあいだに、見た。テアトルタイムズスクエア。上まで行くと息が切れてしまうような映画館だ。窓から御苑が見下ろせる。


映画というよりも自分で歌まで歌っている主演のホアキン・フェニックスリース・ウィザースプーンがひたすら凄かった。あとのキャストのことなど、さっぱり覚えていないくらいだ。というのもこの二人の顔のアップばかりマンゴールド監督が執拗に追うからだ。時代の変化も、二人の関係の変化も、全て顔の演技で追うという、かなり荒技な手法で最後まで通す。凄い。熱い。ちょっと厚苦しい。疲れた。


ジェームズ・マンゴールド監督は、あからさまに「カッコーの巣の上で」とかぶっている「17歳のカルテ」にしろ70年代あたりの熱気あるアメリカ(エアコンが普及していない時代?)に強い羨望をもって映画を撮っているように思える。今時のハリウッドには希有の存在だ。これからも熱い映画を期待したい。