キング・コング！

地元じゃ有名な暴走族T・REXもふるえあがる、大将トレ・コングが「君もセレブになれる」とC調言葉（CはクロロホルムのC）に騙されて上京して、「キング・コング」なんてしこ名までもらっちゃって鳴りもの入りで登場したはいいものの、調子に乗って田舎と同じように大暴れしてしまったため、「危なそうなヒト」は大好きだけど「本当に危ないヒト」は大嫌いな都会人から手のひらを返したように「帰れ、空気読め」の嵐に巻き込まれ、「都会さつめてえところだ、おら田舎さ帰りてえだ」と目で訴えた愛しのべっぴんさんも、結局はメトロセクシャルなイケメンに奪われて、あえなくコング敗退、さようなら、さようなら、元気でいーてーねー、ちゃんちゃん。ハリウッドにしては実にこぶしのきいた映画だった。

一番怖いのは現代人という映画のはずが、原住民が一番怖いというのは、さすがブレイン・デッド出身の鬼畜ピーター・ジャクソン（アカデミー受賞者）だと思った。映画の後半は、高所恐怖症としては辛かった。