素晴らしき放浪者

素晴らしき放浪者 [DVD]
やはり新文芸坐で観ました。ジャン・ルノワールのコメディ。
冷笑的な社会批判コメディなんですが、そういった言葉から想像できないくらい構図がいいんです。
構図がいいと、映画はテンポを遅くしても全然観てられるというのが僕の感覚ですが、こういうコメディとしてはありえないくらいローテンポで映画は進みます。
そしてこのテンポはジャック・タチに繋がるローテンポなんだと勝手に納得します。


何か途中で帰る観客がいたりして、僕には信じられなかったのですが、現代映画に慣れてしまうと、こういうローテンポに耐えられなくなる、ということなのでしょうか。
いずれにせよ、ラストのボートのシーンは特に記憶に残るものでした。
ジャン・ルノワールももっと観ないと