隠された記憶

ミヒャエル・ハネケ映画祭で何本か観てきて、
この人は視聴者を絶望に追いやるというサディズムに徹底された監督だと思って、
いつも映画をみては不快な思いをしていました。

ただ前作の「ピアニスト」は（不快になりながらも少し、心地よい感じが）ちょっといつもと違うような気がして、
あっ少し作風を「ドラマティック」な方向に変えて行こうとしているのかなと思ったのですが、
「隠された記憶」ではまた元に戻ってました（笑）
最初は、この人は正当派ミステリをやりたいのかなと
ミステリファンとして少しわくわくしたのですが
見事に裏切られました。
しかも今回は「デジカメを使う」、「カメラを固定しない」、「有名男優と女優に、嫌な役をやらせる」などもう益々そのサディズムが冴え渡り、そして「衝撃の」ラストカット。確かに「衝撃」ですよ。

皆さん是非観て下さいね、この苦しみをわかちあいましょう