末期には興味がない

意外に忙しくない研修生活を送っています。
当直明けは休めるなんていうのも当たり前かと思っていたら、そんな甘くない病院も大学病院に限らずそこらじゅうにあるようで、随分幸せものだなと実感。
そんなうちの病院でも外科は有無を言わさぬ雰囲気なので、今から日和。

病棟業務は「看護師さんに呼ばれないように仕込む」ことと割り切っている私にとって、完璧に仕込んでおいたはずの今日の当直明けはさささと逃げ切るつもりでいた午前十時に末期患者の突然の訃報が入りました。
「末期には興味がない」と疲れた医師が病棟で吐き捨てるのに
色んな意味でにやけるものですが、
末期患者のケアは本人のミゼラブルさもさることながら、家族もみるみる疲弊し、一方で忙しい大学病院で看護師も医師も他の患者さんと同等にしか診に行けないというところが、なんというか仕事として他の患者さんにくらべ今ひとつにならざるをえなくて、そのストレスがそういう台詞にあらわれてくるんだろうなと思います。
大学病院で死ぬのは本当に可哀想だと思いながら、僕が初めてもった患者さんをお見送り。
そう言えばうちの病院で今週はじめに末期の歌手が死んでいました。
最近は毎朝その現場の巡礼者を見かけて出勤しています。