飲み会

最近飲むと翌日まで残る

飲む量が増えたのだろうか。だとするとあまりいい兆候ではないな。飲んだ次の日の朝は茫然自失としながら、Tシャツとパンツだけを着て、椅子にふんぞりかえり、窓の景色を眺め、工事現場の音を聞いている。またアルコールで脳細胞をたくさん殺してしまった。今朝は何を忘れたのだろうか。

鉄門の復活

昨日午後二時三十分頃、東京大学医学部生が誇りとしてやまない(と言われる)「鉄門」が復活した。といってもただ「救急車両入り口」が新しくできただけなのだが、機転のきいた院長が「これ鉄門にしたら?」と思いついた。幅10m高さ3mといったところか。院長がひとこと「緑青がかかったような」と言ったため、青緑色のペンキが塗られた。開閉式ではなく引き戸である。


この門のテープカットに、総長コミヤマはじめ、学部長ヒロカワ、院長ナガイ、歴代院長、副院長、かつて日本の医療の中枢にいた人、今もいる人、町内会長、たくさん集まった。「救急車両入り口」としては異例の扱いである。残念ながら空は晴れなかった。薄墨色の曇り空だ。間の抜けたファンファーレがなる。はさみをいれる。拍手が巻き起こる。記念撮影をする。これで未来永劫、東大医学部生の誇る鉄門は、あの青緑の、引き戸の、小さい門ということになった。

鳥獣戯画

そのあと同窓会の会議のようなものがあった。そのあと飲み会があった。ひとことで言えば鳥獣戯画の宴だった。議論百出しお祭り騒ぎのようであった。エゴとエゴがせめぎあい、訳の分からない友情が芽生え、そして消え去った。所詮もののけもののけのことを理解できる訳ないのだ。大勢の人がいて楽しかったが、同時に「孤独」だった。鳥獣たちもきっとみんな孤独だ。飲み会なんてそういうものだ。覚えているのは孤独感だけ。今日も空は薄墨色だ。気球船が飛んでいる。